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椿
中屋敷歩様入選歌への想い
2022/03/17
活動レポート

第1回短歌会入選作品
中屋敷歩様の短歌への想い

 

斑雪荒地は草を立ち上げて溜めこめし冬吐き出しており

 

 北国には長い長い冬があり、人間を含め生き物たちは雪解けまでどこか息を殺すような辛抱を強いられます。大自然という大きなサイクルに抗うことは誰にもできません。それでも生きとし生けるものは皆それぞれの分、それぞれの場において精いっぱい命を輝かせようとします。

 荒地を厚く覆い尽くした雪が消えてゆけば、春の予感。待ちに待った開放への喜びを、雪解けの大地とそこに立ち上がる草に託したのが、本作です。