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椿
大武千鶴子様 入選歌への想い
2022/03/19
活動レポート

 

 

第一回短歌会入選作品  大武千鶴子様短歌への想い

 

 

さびいろに変りながらも落ち椿矜持のごとく姿保てり

 

椿の花言葉は色によって違うようですが、殆ど香りを放たないことから「謙虚な美徳」「控えめな素晴らしさ」「誇り」と言われているそうです。私は厳しい寒さの中に凛と咲く健気さに惹かれます。濃い緑の葉の中に咲く花の色とのコントラストはどの色も素晴らしいですが、咲き終えて木を離れた「落ち椿」にむしろ思い入れがあります。形を保ったままに離れた木を見上げているように思えるのです。やがてさび色に変わりながらも力尽きるまで姿を保とうとする花は、悔いのない自身の越しかたを示している人のようにも思えます。
花よりも落ち椿を詠んでしまってまずは駄目だろうなと思っておりましたのにお選びいただき、驚き大変光栄に思います。「良寛椿の会」の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。