撮影　安福利平

　岩多き観音巡り山笑ふ　

　玉島柏島白華山の中腹にある円通寺は、良寛さまが修行した禅寺です。

四季折々の風物や草木の花が楽しめる私の好きな吟行地です。

　境内一帯は巨岩がひしめき、放浪の俳人山頭火は

「岩のよろしさも良寛さまのおもいで」の句を残しています。高方丈は千畳岩の上に建立され、境内には見事な石庭もあります。

　さて挙句は令和２年３月初め、西側の丘陵地にある三十三観音巡りをした時に作りました。

鳥の声を聞きながら、巨岩の間を歩み観音様を参拝しました。

　聖観音、如意輪観音、千手観音、十一面観音、馬頭観音などの観音菩薩。

また、仏足石と名付けた足跡のついた石。中でも大岩に彫られた３０センチ程の如意輪観音の摩崖仏は圧巻でした。

頬に添えられた右手は「思惟手」と呼ばれ、どのように人を救おうかと考えているようでした。

　草木が萌え始めたのどかな白華山、丸みのある岩々は特に優しく感じました。

この日１５年ぶりに咲いた、覚樹庵跡の良寛椿（推定樹齢２００年～２５０年）を鑑賞しました。

昨年５月「第４３回全国良寛会玉島大会」が開催され、境内が整備されました。

　多くの人に是非来ていただきたいと思います。