良寛の喜愛 米子市 大原啓道
2025/07/25
活動レポート
良寛と親しくて、彼とこころの交流を持った女性が二人いた。維経尼と貞心尼である。維経尼については、有名な良寛の手紙がある。あの「天寒 自愛」の言葉が残る文である。「大蔵経」購入のため、維経尼が、資金集めの勧進の旅に出たときに、その苦労を労うために送ったものである。維経尼は歓喜した。
また、貞心尼は、晩年の良寛のこころに、一条の光となった女性であった。それは、彼女の残した「はちすの露」に明らかだ。良寛と交わした、唱和の和歌がのる有名な作品である。人の心は老いとともに、萎えがちである。ただ、この女性は、良寛の心にしみてくる歌を、詠むことが出来た。唱和するという、古からの伝統が、二人には何よりも歓びを与えた。その喜愛に良寛は浸った。